2018-01-01から1年間の記事一覧

文化に対する各階級の距離の取り方

文化的命令は、教養ある人々の世界に所属していることを、まさにこの所属を規定している規則に従うことで、表明しようと思っている人々だけを拘束するので、観光旅行によって促進される美術館訪問の実践の強さは、最も教養ある階級(より高い受容レベルによ…

二重のフレーム

中河伸俊「フレーム分析はどこまで実用的か」中河伸俊・渡辺克典編『触発するゴフマン:やりとりの秩序の社会学』新曜社,2015年,p.135. こうしたプレイマリー・フレームワークは,人びとの社会生活の組織化の基盤であるだけでなく,ベイトソンが観察した…

マクルーハンとコンピュータ

中田平『マクルーハンの贈り物:インターネット時代のメディアを読み解く』海文堂,2003年,p.17. Larry Press, McLuhan Meets the Net, Communications of the ACM, July 1995, Volume 38, Number 7, p.15. 「マクルーハン,インターネットに出会う」とい…

柳田國男にみるオプション価値説

柳田國男「文化と民俗学」第七節末尾 文化という言葉をただの借物でなく、我々国民の生活用語とするには、ぜひとも最初にこれが無数の分子の、組合せから成り立っていることを、承知させておく必要がある。それには毎日使い馴れて、気づかずにいるほど手近な…